「今日だけWi‑Fiが遅い」「オンライン会議が途切れる」と感じたとき、すぐにルーターを買い替える必要はありません。原因を順番に切り分けると、費用をかけずに改善できるケースがあります。
ここでは、小さな会社や個人事業主でも5分から試せる確認方法を3つに整理します。
最初に確認:遅いのは1台だけか、全員か
まず、同じ場所でパソコンとスマートフォンの両方をWi‑Fiにつなぎ、同じWebページを開いてみます。
- 1台だけ遅い:その端末の設定、更新、負荷が原因の可能性
- 複数台が遅い:ルーター、回線、設置場所が原因の可能性
- 特定のサービスだけ遅い:サービス側の障害や混雑の可能性
「Wi‑Fiが遅い」と一括りにせず、どの端末・場所・時間帯で起きるかをメモすると、次の確認が早くなります。
切り分け1:有線接続とWi‑Fiを比べる
LANケーブルを使えるパソコンがあれば、ルーターへ直接つないで通信状態を比べます。有線は快適でWi‑Fiだけ遅いなら、電波の届き方や混雑を疑います。有線でも遅い場合は、回線やルーター本体、契約内容も確認対象です。
速度測定をする場合は、測る端末と場所、時刻をそろえて2〜3回記録してください。1回の数値だけで判断すると、たまたまの混雑に左右されます。
切り分け2:ルーターの置き場所を見直す
ルーターを床、棚の奥、金属製キャビネットの中に置くと、電波が届きにくくなります。できるだけオフィスの中央に近く、腰より高い開けた場所へ移します。
- 電子レンジやコードレス電話から距離を取る
- 壁や扉を何枚も挟む場所を避ける
- ルーターの周囲に物を積まない
置き場所を変えたら、問題が起きていた席で再度確認します。移動前後を同じ条件で比べることが大切です。
切り分け3:接続台数と大きな通信を確認する
クラウドへの大量バックアップ、OS更新、大容量動画の送受信が重なると、他の端末が遅くなることがあります。使っていない端末を一時的に切断し、大きな通信を止めて変化を見ると原因を絞れます。
業務時間中にバックアップや更新が集中している場合は、実行時間をずらすだけで改善することもあります。ただし、セキュリティ更新を長期間止めるのは避け、業務への影響が少ない時間に実行しましょう。
再起動するときに記録しておくこと
ルーターの再起動で直る場合でも、電源を抜く前に機器名、ランプの状態、発生時刻を写真やメモで残します。頻繁に再発するなら、記録が通信会社や保守担当者への相談材料になります。
再起動は機器の説明書に従い、通信中の業務がないことを確認してから行ってください。
改善しないときに伝える4項目
- 遅くなる場所と時間帯
- 影響を受ける端末と台数
- 有線接続ではどうだったか
- 試した対処とその結果
この4項目があると、通信会社やIT担当者が調査を始めやすくなります。機器を買う前に原因を整理することで、不要な出費も防げます。
今日から始める小さな一歩
まずは「1台だけか、全員か」を確認し、発生場所と時刻を1行だけメモしてください。それだけでも、次に同じ症状が出たときの判断が速くなります。

