あなたの施設のIT、5年後も同じままですか

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「今のままでいい」が一番怖い選択になることがあります。

あなたの施設のIT、5年後も同じままですか

2026年 / カテゴリ:現場SEあるある / 読了目安:6分

「今の運用で特に困っていないので」という言葉を、医療・介護施設の担当者からよく聞きます。現状に大きな問題がないなら、わざわざ変える必要はない。その判断自体は間違っていません。でも、「今困っていない」と「5年後も大丈夫」は、別の話です。

現場に関わる立場から見ると、「今のままでいい」という判断が、数年後に大きなコストとなって返ってくるケースを何度も見てきました。今日はその構造を整理してみます。

「困っていない」には2種類ある

「今のITで困っていない」という状態には、2つの種類があります。一つは「本当に課題がない」状態。もう一つは「課題があることに気づいていない」状態です。

後者は意外と多いです。毎日の業務に追われている現場では、「これが普通」と思っていることの中に、実は大きな非効率が隠れていることがあります。「紙の台帳への転記に毎日30分かかっている」「月末の集計作業が属人化していて担当者しかできない」。これらは現場の人には「日常」ですが、外から見ると明らかな課題です。

💡 気づきのきっかけ

「他の施設ではこの作業、システムで5分で終わっているんですよ」という一言で、「うちは毎日1時間かけていた」と初めて気づく担当者がいます。比較する機会がないと、非効率は非効率として認識されません。

5年後に起きていること

「今のままでいい」を選び続けた施設で、5年後に何が起きているかを考えてみます。まず、ITの進化に対して現場のスタッフのリテラシーが取り残されます。周囲の施設がシステムを使いこなしている中で、自分たちだけが手作業を続けていると、採用にも影響が出始めます。

次に、今は動いているシステムやツールがサポート終了を迎えます。古いシステムほど、移行コストが高くなります。「今のうちに少しずつ変えておけばよかった」という声を、移行を迫られた施設から何度も聞いてきました。

そして、「この業務のことは○○さんしかわからない」という属人化が深刻になります。担当者が退職や異動をしたとき、業務が止まるリスクが、年々高まっています。

⚠ よくある落とし穴

「困ったときに考えればいい」という判断は、困ったときにはすでに選択肢が狭くなっていることが多いです。余裕があるうちに動き始めることが、結果的に一番コストが低くなります。

「変えない」にもコストがかかっている

「変えないこと」はコストゼロではありません。毎日の非効率な作業にかかっている時間、属人化によるリスク、古いシステムの維持費。これらは「変えないコスト」として、静かに積み上がっています。

変えることには確かにコストがかかります。でも変えないことにもコストがかかっています。どちらのコストが大きいかを、一度冷静に比較してみることが、5年後の施設の姿を変えるきっかけになります。

今すぐ大きく変える必要はない

「5年後を考えましょう」と言っても、今すぐ全部を変える必要はありません。まず「自分たちの施設のITの現状を棚卸しする」だけでいいです。何のシステムを使っていて、どこが手作業で、誰しかわからない業務がどこにあるか。この棚卸しをするだけで、優先的に手をつけるべき場所が見えてきます。

「今のままでいい」か「少しずつ変えていくか」の判断は、棚卸しをした後でも遅くありません。でも棚卸しをしないまま5年が経つことが、一番避けたい未来です。

✅ 今日からできること

「うちの施設で、担当者が一人しかわからない業務はどこか」を書き出してみてください。それだけで、5年後のリスクが見えてきます。棚卸しは、変化の第一歩です。


この記事のまとめ

  • 「今困っていない」と「5年後も大丈夫」は別の話です
  • 現場の「日常」の中に気づかれていない非効率が潜んでいます
  • 変えないことにも静かにコストがかかり続けています
  • 困ったときには選択肢がすでに狭くなっていることが多いです
  • まず「担当者が一人しかわからない業務」を書き出すことが第一歩です
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